その他訴訟

債務不存在確認訴訟

債務不存在確認訴訟とは、多重債務・借金問題のついて争いがある場合に『そもそも借金はありません!』とお客様が主張して提起する裁判です。
特定調停や任意整理、過払い金返還請求の手続きを進める上で用いることもあります。

裁判所によって『借金(債務)が存在しないこと』が『確認』されれば、 以後債権者(消費者金融・信販会社など)から借金の取立てがあったとしても、 お客様は支払いをする必要がありません。

債務不存在確認訴訟が提起できる場合

  • 高い利息(年15%以上)の借金を返済している場合
  • 借金をすべて返し終わっている場合
  • 借りた覚えのない借金を請求された場合

手続きの流れ

お客様から多重債務・借金問題の概要をお聞き致します。

お客様お一人おひとりの事情に照らし合わせ『内容証明郵便』を作成します。

『内容証明郵便』の内容について、債権者(消費者金融・信販会社など)から異議が出た場合は『債務不存在確認訴訟』を提起します。

異議が出なかった場合、債権者(消費者金融・信販会社など)が再度借金を請求してくる可能性は低いと考えられますが、『不安が残るのでハッキリさせたい』と希望されるお客様についても『債務不存在確認訴訟』を提起致します。

『債務不存在確認訴訟』において勝訴判決を得た場合、債権者(消費者金融・信販会社など)から借金の取立てがあったとしても、お客様は支払いをする必要がありません。

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不当利得返還請求

利息制限法に定められた法定金利を超える利息を設定し、債権者(消費者金融・信販会社など)から借金をします。 その後、毎月返済を続けた場合、利息を多く支払っていることになります。

何年にも渡り利息制限法を超える高い金利の付いた借金を返済している場合、 実は、とうの昔に借金を返し終わっていることがあります。 借金を返し終わっているのに借金の返済を続けることは、 債権者(消費者金融・信販会社など)が『不当』に『利益』を得ていることになります。

法律用語ではこの『不当』に『利益』を得ていることを、『不当利得』といいます。

法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損害を及ぼした者である 債権者(消費者金融・信販会社など)が『不当』に『利益』を得ているのですから、お客様は『利益』を取り返すことが出来ます。具体的には、借金の払い過ぎた利息を『返しなさい!』と主張・請求することが出来ます。この『不当利得』の返還請求を『不当利得返還請求』といいます。

不当利得返還請求が出来る場合

  • 上図の金利を超える借金をすべて返済し終わった場合
  • 上図の金利を超える借金の借入期間が8年以上の場合
  • 上図の金利を超える借金を毎月継続して返済している場合

代表的な不当利得返還請求事件

事件番号 平成18(受)1187
事件名 不当利得返還等請求本訴、貸金返還請求反訴事件
裁判年月日 平成19年02月13日
法廷名 最高裁判所第三小法廷
裁判種別 判決
結果 その他
判例集巻・号・頁 第61巻1号182頁
原審裁判所名 広島高等裁判所 松江支部
原審事件番号 平成17(ネ)92
原審裁判年月日 平成18年03月31日
判示事項 1 貸主と借主との間で基本契約が締結されていない場合に第1の貸付けに係る債務の各弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると過払金が発生しその後第2に貸付けに係る債務が発生したときにおける第1の貸付けに係る過払金の同債務への充当の可否
2 商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合においての悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率
裁判要旨 1 貸主と借主との間で継続的に貸付けが繰り返されることを予定した基本契約が締結されていない場合において、第1の貸付けに係る債務の各弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当すると過払金が発生し、その後、第2の貸付けに係る債務が発生したときには、特段の事情のない限り、第1の貸付けに係る過払金は、第1の貸付けに係る債務の各弁済金が第2の貸付けの前にされたものであるか否かにかかわらず、第2の貸付けに係る債務には充当されない。
2 商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息制限法1条1項所定の利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において、悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率は、民法所定の年5分である。
参照法条 (1,2につき)利息制限法1条1項(1につき)民法488条(2につき)民法404条、民法704条、商法514条

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損害賠償請求

不法行為とは、故意・過失によって他人の権利・利益を侵害することをいいます。 そして、不法行為が成立した場合、不法行為をした者に対して、不法行為によって生じた損害を賠償するよう請求することが出来ます。

利息制限法に定められた法定金利を超える利息を設定し、 債権者(消費者金融・信販会社など)から借金をします。 その後、毎月返済を続けた場合、利息を多く支払っていることになります。

何年にも渡り利息制限法を超える高い金利の付いた借金を返済している場合、 実はとうの昔に借金を返し終わっていることがあります。 この場合、お客様は『不当利得返還請求』をすることができます。

しかしながら、不当利得の請求権は10年で時効が成立します。10年以上前に利息制限法を超える高い金利の付いた借金をすべて返済(完済)していた場合は、 過払いが発覚しても『時効』により不当利得の請求権は消滅しています。

そこで、過払い金の請求は不法行為による損害賠償請求として行います。不法行為による損害賠償請求の時効は被害を知った時点から3年です。 つまり、過払い金が発生していることを知ってから3年以内に損害賠償請求を行えばよいことになります。

現時点では不法行為に基づく損害賠償請求は難しいと考えられています。 しかしながら、これからどうなるかは分かりません。

事実、地方裁判所では不法行為に基づく損害賠償請求を認める判例がでました。 『時効』だからとあきらめずに、過払い金を取り戻せる可能性が0でないならば一緒に頑張って過払い金を取り戻しましょう。

第709条 【不法行為による損害賠償】
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

第724条【時効・除斥期間】
不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する。 不法行為の時から二十年を経過したときも、同様とする。
※知った時から三年間は「時効」、二十年の経過は「除斥期間」を規定したものと解釈されています。

不法行為成立要件

  • 故意・過失があること
  • 違法性があること
  • 損害が発生していること
  • 侵害行為と損害発生との間に因果関係があること
  • 責任能力 があること
  • 違法性阻却事由がないこと

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不法行為に基づく損害賠償請求についての判例

事件番号:平成19(レ)31

主文

  1. 原判決を取り消す。
  2. 被控訴人は、控訴人に対し、91万4236円及びうち金79万4973円に対する平成2年9月7日から完済まで年5分の割合による金員を支払え。
  3. 控訴人のその余の請求を棄却する。
  4. 訴訟費用は、第1,2審を通じて被控訴人の負担とする。
  5. この判決は、主文2項に限り、仮に執行することができる。

事実

第1 当事者の求めた裁判等

1 控訴の趣旨
(1)原判決を取り消す。
(2)ア 主位的請求
被控訴人は、控訴人に対し、93万7440円及びうち金79万4973円に対する平成2年9月6日から完済まで年6分の割合による金員を支払え。
イ 予備的請求
被控訴人は、控訴人に対し、93万7440円及びうち金79万4973円に対する平成2年9月6日から完済まで年5分の割合による金員を支払え。
(3)訴訟費用は、第1,2審を通じて被控訴人の負担とする。
(4)仮執行宣言
2 請求の趣旨に対する答弁
(1) 本件控訴を棄却する。
(2) 控訴費用は、控訴人の負担とする。
3 控訴に至る経緯
(1) 控訴人は、貸金業者である被控訴人に対し、利息制限法所定の上限の利率(以下「上限利率」という。)を超過して支払った利息(以下「超過利息」という。)を元本に充当すると過払金が発生しているとして、主位的に、不当利得の返還として、上記1アのとおりの金員の支払を、予備的に、不法行為による損害の賠償として、上記1イのとおりの金員の支払を求める訴えを提起した。
(2) 原審は、平成19年3月16日、控訴人の請求をいずれも棄却する旨の判決をしたため、控訴人は、これを不服として、本件控訴を提起した。

第2 当事者の主張
【控訴人の請求原因】

1 当事者
被控訴人は、貸金業の規制等に関する法律(以下「貸金業法」という。)3条に基づき登録を受けた貸金業者であり、消費者金融を業とする会社である。
2 主位的請求(不当利得)
事件内容
(1) 取引の内容
控訴人は、被控訴人から、昭和56年ころ、リボルビング方式の金銭消費貸借契約により、50万円を利率47.45パーセントないし36.47パーセントの約定で借り受けた。 昭和57年12月27日における、控訴人の被控訴人に対する債務は47万2362円であった。
被控訴人は、昭和58年4月23日、控訴人に対し、追加貸付として、6万0324円を貸し付け、控訴人は、昭和57年12月27日から平成2年9月6日までの間、被控訴人に対し、原判決の別紙取引履歴一覧表の「返済額」欄記載の金額を、対応する「貸付・返済日」欄記載の日に弁済した(以下「本件弁済」といい、被控訴人と控訴人の間の上記取引を、以下「本件取引」という。)
(2) 過払金の発生
本件取引に適用される上限利率は18パーセントであり、控訴人と被控訴人との利息に関する合意のうちこれを超える部分は無効である。被控訴人は、超過利息を利息として受領することができないから、超過利息は元本に充当され、その充当計算によって元本が完済された後の弁済は過払金(不当利得)となる。
(3) 平成2年9月6日時点における過払金の額は、79万4973円である。
(4) 法定利息の発生
被控訴人は、超過利息を利息として受領し得ないことを知りながら本件弁済を受領していたから、過払金が発生することについて悪意であるといわなければならない。 したがって、被控訴人は、民法704条の「悪意の受益者」として、過払金を返還するだけでなく、過払金発生時以降生ずべき同条所定の利息(以下「法定利息」という。)を支払う義務を負う。法定利息の利率は商事法定利率である年6分の割合によるべきであるから、平成2年9月6日時点における未収利息の額は、14万2467円である。
(5) 平成2年9月6日時点における過払金と未収利息の合計は、93万7440円(79万4973円と14万2467円の合計)である。 よって、控訴人は、被控訴人に対し、不当利得の返還として、93万7440円及びうち79万4973円に対する最終弁済日である平成2年9月6日から完済までの年6分の割合による法定利息の支払を求める。
3 予備的請求(不法行為)
(1) 被控訴人は、本件取引にかかる控訴人の債務が消滅していたことを知り、又は過失により知らないまま、債務が存在すると主張して支払を請求し、過払になることを告知せずに弁済を受領した。
(2) 法律上受領権限の全くない者が、権限のないことを知りながら、相手方の無知に乗じて法律上支払義務のない支払をさせることは、社会通念上、著しく相当性を欠いており、民法709条所定の不法行為を構成する。
(3) これにより、控訴人には、平成2年9月6日までに、過払金79万4973円に相当する損害を被った。 また、被控訴人は、過払金となる弁済を受けた日(不法行為の日)から当該過払金相当損害の賠償を終えるまで、年5分の割合による遅延損害金の支払義務を負うが、平成2年9月6日時点におけるその遅延損害金の累計は、同日における法定利息の累計額(14万2467円)と同じである。
(4) よって、控訴人は、被控訴人に対し、不法行為に基づき、93万7440円及びこれに対する平成2年9月6日から完済まで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。

【請求原因に対する被控訴人の認否】

1 請求原因1及び2(1)、(2)の事実は認め、同2(3)ないし(5)は争う。
2 同3(1)の事実は否認し、同2(2)ないし(4)は争う。
超過利息の請求や受領が違法性をもつのは、出資法違反の場合に限られるというべきである。

【被控訴人の抗弁一時効消滅(不当利得に対して)】

1 過払金返還請求権は不当利得返還請求権であるから、発生時において権利を行使することができ、消滅時効が進行する。権利者の不知は、消滅時効の進行を妨げない。
2 本件取引は、平成2年9月6日に終了しているから、控訴人の不当利得返還請求権は遅くとも平成12年9月5日の経過をもって、全て時効消滅している。
3 被控訴人は、原審第1回口頭弁論期日において、上記消滅時効を援用する旨の意思表示をしたから、本件債権は消滅した。

【抗弁に対する控訴人の認否及び反論】

1 抗弁の主張は争う。
2 弁済者が、弁済当時、債務の存在しないことを知らなかったことは、権利行使のための法律上の障害と解すべきである。
3 また、債務の存在を知らなかったことが事実上の障害にすぎないとしても、権利行使を現実には期待しがたい特段の事情がある場合には、 これを現実に期待することができるようになったときから消滅時効が進行するというのが判例である。 そして、一般的な借主からの認識からすれば、過払金返還請求権については上記特段の事情があるといえ、約定利率による債務の完済があり、 かつ上限利率を超える利息の合意が無効であることを知ったときから時効が進行するというべきである。
本件取引において、控訴人が、上限利率を超える利息の合意が無効であると知ったのは、平成18年6月27日であるから、 いまだ時効は完成していない。

理由

第1 主位的請求について

1 請求原因1及び2(1)、(2)の事実は当事者間に争いがなく、超過利息は当然に元本に充当されるから、昭和60年6月26日の弁済によって元利金の弁済は終了し、かつ、3024円の遅延損害金が発生し、以後の弁済がすべて過払金となる(このことは計算上明らかである。)。
2 それら過払金に係る不当利得返還請求権については、当裁判所も時効により消滅したと判断するが、その理由は、原判決書「事実及び理由」中の「第3争点に対する判断」「1 争点(1)(消滅時効)について」に記載のとおりであるからこれを引用する。

第2 予備的請求について

1 貸金業法が施行されたのは昭和58年11月1日であり、本件取引開始時において、貸金業法はいまだ施行されておらず、かつ、同法附則6条1項は、貸金業者がこの法律の施行前に業として行った金銭を目的とする消費貸借上の利息の契約に基づき、この法律の施行後に、債務者が利息として金銭を支払ったときは、当該支払については、第43条第1項及び第2項の規定(みなし弁済の規定)は、適用されないとしているから、貸金業法が本件取引に適用される余地はない。  したがって、本件取引において、超過利息の支払いが貸金業法により有効な利息の債務の弁済とみなされる余地は全くなかった。
2 ところが、甲第1及び第2号証によれば、被控訴人は、本件取引開始当初は、年利にして47.45パーセント、昭和59年11月28日以降は、元利金が完済された昭和60年6月以降も、年利にして39.5パーセントもの違法な利率で計算された利息の支払を求め、その利息の支払を受領していたこと、約定利率は、最終弁済がされた平成2年9月当初においても年利にして36パーセントを超える高利であったことが明らかである。
3 利息制限法の各規定が強行規定であることは、その体裁上明らかであり、貸金業者である被控訴人は、当然そのことを認識していたと認められる。
また、利息制限法1条2項及び4条2項に関し、判例(最判昭和39年11月18日民集18巻9号1868頁及び再判昭和43年11月13日民集22巻12号2526頁)が、 同法所定の上限利率を超える利息及び損害金が支払われた場合に、その超過利息等は元本に充当され、元本が完済された後に支払われた弁済金については、不当利得として返還を求めることができるとの規範を採用し、それが法規範として通用していることも貸金業者にとっては公知の事実であると認められる。
そして、本件取引には貸金業法が適用されないこと(これも、被控訴人は当然に認識していたというべきである。)に照らせば、 被控訴人が、本件取引において、支払われた超過利息を利息ないし損害金として適法に保持する余地はなく、適法な営業を前提とする限り、 残元本があれば超過利息は元本に充当し、元本完済後の弁済金は不当利得とする以外の計算を行うことは、およそ観念できなかったのである。
したがって、被控訴人は、本件取引にあっては、超過利息が支払われても、それを利息制限法所定の利率に引き直して 債権管理を行うべきであったといわざるをえない。
そうすると、被控訴人は、法人としては、元本完済後の弁済金(本件取引にあっては昭和60年6月26日以降の弁済)についても、 不当利得として返還せざるを得ないものであることも認識し、あるいは当然に認識すべきであったといえる。
しかるに、被控訴人は、原判決別紙取引履歴一覧表記載のとおり、元本完済後も約定利率に従った利息の支払を求め、超過利息を受領し続けていた。債務者が、元本が完済されているのに、なお弁済として金員を支払おうとする場合は、元本の完済を認識していないと考えるのが通常であるし、それが利息制限法等の法令に通暁していないことに起因することもまた明らかである。  以上によれば、被控訴人がした過払金となる弁済金の受領行為は、債務者である控訴人の無知に乗じ、適法に保持し得ない金員を収受するものというべきであるから、社会的相当性を欠く違法な行為といわざるを得ず、民法709条所定の不法行為を構成する。
4 上記不法行為によって、控訴人に生じた損害は、昭和60年6月26日の弁済金のうち3024円及び同年7月30日から平成2年9月6日までの弁済金全部の合計79万4973円である。
5 本件不法行為に基づく損害賠償債権は発生と同時に遅延に陥るから、被控訴人は、上記各損害の発生の日(各弁済日)以降民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払義務を負う。その遅延損害金の平成2年9月6日までの累計額は、別紙損害金計算表のとおり11万9263円となる。
6 以上のとおり、予備的請求は、損害賠償金79万4973円、平成2年9月6日までの遅延損害金11万9263円及び翌9月7日から損害賠償金完済まで年5分の割合による遅延損害金の支払いを求める限度で理由がある。

第3 結論

よって、控訴人の請求を棄却した原判決は取消しを免れず、本件控訴は主文の限度で理由があるから、その限度でこれを容認することとし、 その余の請求を棄却し、訴訟費用の負担につき民事訴訟法67条2項、61条を、仮執行宣言につき同法259条を適用して、主文のとおり判決する。

神戸地方裁判所第6民事部
裁判長裁判官  橋詰 均
裁判官  山本正道
裁判官  澤田博之

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